学校歯科検診で不正咬合の用紙をもらったら・・・
こんにちは!歯科衛生士の渡邉です。
4月に入り新年度が始まり、学校では4~6月にかけて歯科の検診も実施されますね。
学校歯科検診ではむし歯の有無だけではなく、不正咬合の有無もチェックしています。
検診の結果で、歯列・咬合が要観察や要治療の指摘を受けるお子様もおられるのではないでしょうか?
指摘を受けてはじめて不正咬合だと気付く方もおられると思います。
不正咬合について、学校検診でみているポイントをお話します。
不正咬合とは?
不正咬合とは、歯並びや噛み合わせが悪く、しっかりと上下の歯がかみ合っていない状態のことを言います。不正咬合の種類の例として以下のものがあります。
正常な咬合とは?
〈永久歯での正常咬合〉
反対に正常な咬合とは、上下の歯がしっかりと噛み合っている状態です。
〈乳歯での正常咬合で、歯間の空隙がみられる〉
また、乳歯の咬合では歯と歯の間に隙間が見られることがよくあります。これは発育空隙と呼ばれ、生理的な現象で不正咬合ではないことが多いです。この時期には顎の骨の中で永久歯の生え変わりの準備が始まっており、歯列も拡大していく為に起こります。実際に乳歯から永久歯へ交換されると隙間は消失することが殆どです。
歯科検診の判定
学校検診の不正咬合に関しての判定結果としては、問題なし・要観察・要治療で判定します。
不正咬合の判定には種類毎に判定基準が設けられています。
開咬
上下の前歯が垂直的に6mm以上空隙のあるものとされています。開咬の原因の一つとして指吸いや舌の突出が考えられます。
過蓋咬合(オーバーバイト)
上の前歯が下の前歯が見えないくらい覆いかぶさっている状態であることが判定基準です。
受け口(下顎前突)
通常の噛み合わせと反対になっており、特に前歯4歯のうち3歯以上が反対であることが判定基準です。
出っ歯(上顎前突)
上の前歯が8mm以上前方に出ているものとされています。
叢生
歯と歯の重なりが認められること、特に重なりが歯の幅の1/4以上に該当すること。
また、歯の生える位置の異常が認められることや、捻じれて生えている歯も判定基準とされます。
正中離開
上の前歯の間に6mm以上の隙間が認められることが判定基準です。
どんな時に相談が必要?
検診結果で不正咬合の指摘があった場合、どの歯がどのような状態なのかをよく観察してみてください。
例えば極端に歯並びが合っていないまま放っておくと、ブラッシングが上手く行えずにむし歯のリスクが高くなることも考えられます。
不正咬合で要治療の指摘を受けた際には矯正専門医に相談することをお勧めします。
当院でも学校検診の結果の用紙をお持ち頂く患者様もおられます。
学校検診で指摘がなくても気になることやご心配事等ありましたらご相談ください。
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