2024.11.11 大人の矯正

11月8日は何の日?

 

 

 

 

こんにちは。コーディネーターの前田です。

今年はもう過ぎてしまいましたが・・・

11月8日は、「11(いい)」「8(は)」という語呂合わせで、80歳になっても20本以上の歯を保つことを目標とする「8020運動」の一環として、日本歯科医師会が、1993年に制定した「いい歯の日」です。「いつまでも美味しく、そして、楽しく食事をとるために、口の中の健康を保っていただきたい」という願いを込めて、歯科保健啓発活動を行う日とされています。

厚生労働省から発表されている「令和4年歯科疾患実態調査の結果(概要)」では、8020達成者率は51.6%で、「8020運動」がスタートした1989年(平成元年)では、実際に80歳で20本以上自分の歯を保っている人は7%ほどでした。30年以上経過していますが、国民の歯の健康に対する意識がずいぶん高まったと言えます。

日本人が歯を失う原因は?

歯磨き粉のパッケージを見ると、「歯周病予防」という言葉が書いてある商品を多く目にしませんか?なぜでしょうか・・・

「歯周病」は、世界で「最も蔓延している病気」としてギネスブックにも認定されていて、日本人が歯を失う原因の第1位は「(重度の)歯周病」です。第2位は「むし歯」です。

現在30歳以上の約80%が歯周病に罹患していると言われています。

「歯周病」とはどんな病気?

歯と歯茎(歯肉)の隙間から侵入した細菌により、歯茎や歯槽骨(しそうこつ)など、歯を支える部分が炎症によって徐々に溶かされ、最終的に歯を失う病気です。

原因は?

・歯磨きが不十分で歯垢(プラーク)と呼ばれる細菌のかたまりがたまる

・粘着性や当分が多い食べ物

・喫煙

・女性の思春期、妊娠、更年期(女性ホルモンの変化)

・糖尿病

・ストレス

・免疫不全などの遺伝的要因  等

症状は?

・歯茎が赤く腫れる

・歯茎から出血しやすくなる

・口臭の原因となる膿が出る

・歯が抜け落ちる

歯周病が他の病気や病気悪化の原因になることもある!?

 近年研究が進み、歯周病原因菌が血管を通って、全身に多くの影響を及ぼすことわかってきています。糖尿病、心筋梗塞、脳梗塞、早産・低体重児出産、肥満など関連性がいわれています。

子どもは歯周病にはならない!?

 歯周病は、大人の病気と思われがちですが、子どもも歯周病になります。大半は歯茎が赤く腫れる「歯肉炎」と呼ばれる軽度の症状です。

小さなお子さんは仕上げ磨きをする、ひとりで磨いているお子さんは、一緒に磨き残しがないかチェックするなどして、気をつけてあげましょう。

まとめ

整った歯並びを目指して矯正治療を始められる方も多いと思います。整った歯並びは、歯磨きのしやすさから歯周病予防にもなります。

矯正装置がつくと、歯磨きに時間がかかるようになります。ご自身で毎日丁寧に歯磨きをすることが重要ですが、どうしても不十分な箇所がでてきます。当院ではブラッシング指導にも力を入れています。「磨きづらい部分はどうやって磨いたらいいの?」など疑問があれば、ぜひ、衛生士に質問してください。

また、定期的なクリーニングや一般歯科検診で、治療中もリスクを減らして、矯正治療をすすめていきたいですね。