初診時年齢12歳の女子。上顎左右側犬歯の萌出余地が無いことを主訴に来院された。
上顎左右側犬歯が萌出間近であった。レントゲン写真で下顎左右側第二大臼歯が第一大臼歯の後方に斜めに引っかかるように存在し、萌出が遅れることが危惧された。上顎左右側犬歯の萌出まで経過観察を行ったのち、上顎左右側第一小臼歯(4番目)、下顎左右側第二小臼歯(5番目)を抜歯していただき上下顎マルチブラケット装置を使用して動的治療を行った。下顎左右側第二大臼歯を引き起こすのと上顎歯とかみ合わせるのに通常より時間を要した。
動的治療期間3年5か月
初めて受診してから恐らく半年ほど経った一月に矯正装置での治療が始まりました。とにかく歯みがきがしづらかったです。でも、この3年半ほどの歯磨きを頑張ったおかげで、矯正をする前よりもはるかに歯磨きが楽になった今でもしっかりと出来ています。1か月ごとの受診で、ワイヤーを締めてもらうたびに2,3日は痛みましたが、痛み止めの薬で対処できるほどでした。
中学校に入り、吹奏楽部に入部、バスクラリネットをすることになりました。慣れてきたころに思っていたのは「小6から矯正はじめてて良かった」ということです。管楽器は、アンブシュア(口の形)が大事なのですが、矯正をしないで慣れ、途矯正も始めたい、という方がいらっしゃるならまず矯正に慣れることを強くお勧めします。矯正を外す時にアンブシュアは作り直しですが、そのころにはもうだいぶアンブシュアの基礎(口の周りの筋肉など)が出来ているので、随分と楽だと思います。
私は矯正をして、誇りを持てるほどの歯並びになりました。矯正をして本当によかったです。最後になりましたが、受診のたびに笑顔で「こんにちは」と言って下さった受付の方々、いつも楽しくお話して下さった歯科衛生士の方々、丁寧に寄り添って治療して下さった医師の先生方、そしてこのクリニックに連れてきて、私の歯並びのために投資してくれたお母さん、本当にありがとうございました。